雨が降ればあのひとは迎えにやってくる

 昨日載せた詞「お針子と唄うたい」は私の両親がまだ若かった頃のことを書いたものです。

 当時父は邦楽の唄い手でした。その舞台を客として観た母は父に一目惚れ、「わたし、この人と結婚する!」と確信してしまったのだそうです。

 結婚はしたものの、父の唄では食べてゆくことができなかったので、母は朝から晩まで工場でミシンを踏んで父を養いました。仕事がなければ父はアパートでゴロゴロしながら母の帰りを待っていましたが、雨が降ると必ず迎えに来てくれたんだそうです。

 出来事をそのまま詞にすることはほとんどないのですが、この曲は母に聞いたそのままを音楽に乗せました。

 


お針子と唄うたい - YouTube