あばよウルトラマンオーブ!

先週の土曜日に最終回を迎えたウルトラマンオーブは4歳の息子にとってはもちろん、私にとっても初めてリアルタイムで観るウルトラマンだった。監督の田口清隆氏のドキュメンタリーを以前観たことがあったので、彼が優れた特撮作家ということは知っていたけれど、それでもウルトラマンというブランドと最新CG頼みなんだろうし、息子は喜ぶだろうけど、大人にとってはたいして期待できないだろうと思いながら観始めた。

……最終回、私も夫も泣きながら観てた。観始めたころの自分をガイがジャグラーにやった勢いでぶん殴ってやりたい。申し訳ございませんでした!素晴らしかった!私の中では真田丸を抜いて今年の連ドラ一位に輝いています!(というか今年観た連ドラはその2本だけ)

歴代のウルトラマン達への信仰にも似た心服ぶりもさることながら、それでも新しいウルトラマンを生み出そうとする制作陣の気骨に溢れた作品だったと思う。何より物語が良かった。演出も素敵だった。俳優たちがカッコよかった(特に柳沢慎吾!)。毎週ワクワクさせられた。まだウルトラセブンを数回しか観ていない私が言うのもおかしいけど、これは往年のウルトラマンファンも納得できる作品なんじゃないだろうか。

悪役に徹し切れないジャグラーについてははじめは不満だったけれど、田口監督が「善悪二元論にしたくなかった(大意)」と言っていたのを聞いて納得がいった。この世界に絶対の正義も絶対の悪もない。オーブも例外ではなく一度は闇の力に振り回されてしまう。その闇を取り込むことができて初めて、彼は無敵のウルトラマンになれたのだ。

ガイとナオミの別れのシーンはウルトラセブンダンとアンヌへのオマージュだろう。ダンがセブンとは知らなかったアンヌに対し、ナオミはガイがオーブだということに気づいている。もちろんナオミがアンヌとは違って巫女的役回りを担っているということもあるけれど、ヒロインと気持ちが通じていだからこそ、ガイはオーブとして存分に戦うことができたのだろう。戦うのはヒーローだけではなく、心を繋いだひとりひとり。これは今回のウルトラマンの大きなテーマのひとつなのだと思う。

スピンオフのサーガを観るためにAmazonプライム会員になってしまったし、元日からウルトラマンEXPO観に行くし、まだまだウルトラマン漬けの日々は続きそうな予感(あれっ仏検二次対策は?)。

田口清隆監督のウルトラマンは本当に素晴らしいし、新作もまだまだ観てみたいのだけれど、シン・ゴジラを体験してしまった身としては庵野秀明の描くウルトラマンが是非とも観たい。この夏ウルトラマン50周年記念番組に出演した際に子供の頃からのウルトラマンへの憧れを熱く語っていた庵野氏なので構想はきっとあるんじゃないかと妄想している。叶わぬ夢かなあ。叶ってほしい。

誕生日プレゼントの一環として息子が寝てる間に作り続けた段ボール製ウルトラマンオーブ三種の神器、オーブスラッガーランス、オーブリング、オーブカリバー。

ついでに試作品だったオーブリングを塗り直してダークリングも。制作期間はおよそ1週間、画材は全てダイソーで調達した。握り締めて遊び倒すことを想定してアクリル絵の具を使用。息子に渡したら飛び上がって喜んでいた。色々雑だし反省点はあるけど嬉しいなあ。もちろん数千円出せばどれも本物が買えるんだけど、自分の大好きなウルトラマンを母ちゃんも楽しんでたっていう思い出があってもいいよね。初めの頃「えっ武器を使うウルトラマンなんて…」と思っていた自分をやっぱりガイがジャグラーにやった勢いでぶん殴ってやりたい。実際工作楽しかったのでまたやろう。

サーガはなんだかスターウォーズ風味。これからが楽しみ!