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『子どもについて』ハリール・ジブラーン

 友だちから借りた育児冊子に引用されていたハリール・ジブラーンの詩が、今とても沁みます。
 
 ジブラーンは1883年生まれのレバノンの詩人、画家、彫刻家。「20世紀のウィリアム・ブレイク」とうたわれた人です。
 
「子どもについて」


赤ん坊を抱いたひとりの女が言った。 
どうぞ子どもたちの話をしてください。 
それで彼は言った。 


あなたがたの子どもたちは 
あなたがたのものではない。 
彼らはいのちそのものの 
あこがれの息子や娘である。 
彼らはあなたがたを通して生まれてくるけれども 
あなたがたから生じたものではない、 
彼らはあなたがたと共にあるけれども 
あなたがたの所有物ではない。 

 

あなたがたは彼らに愛情を与えうるが、 
あなたがたの考えを与えることはできない、 
なぜなら彼らは自分自身の考えを持っているから。 
あなたがたは彼らのからだを宿すことはできるが 
彼らの魂を宿すことはできない、

なぜなら彼らの魂は明日の家に住んでおり、 

あなたがたはその家を夢にさえ訪れられないから。 


あなたがたは彼らのようになろうと努めうるが、 
彼らに自分のようにならせようとしてはならない。 
なぜなら命はうしろへ退くことはなく 
いつまでも昨日のところに 
うろうろ ぐずぐず してはいないのだ。 

 

あなたがたは弓のようなもの、 
その弓からあなたがたの子どもたちは 
生きた矢のように射られて、前へ放たれる。 
射る者は永遠の道の上に的をみさだめて 
力いっぱいあなたがたの身をしなわせ 
その矢が速く遠くとび行くように力をつくす。 
射る者の手によって 
身をしなわせられるのをよろこびなさい。 
射る者はとび行く矢を愛するののと同じように 
じっとしている弓をも愛しているのだから。 

 

 
 子どものようになる努力はしても、子どもを親のようにすることはできない。当たり前のようだけど実際は難しいから詩になる。
 
 たとえが弓矢なのもいいです(「矢」子だからね!立場は逆だけど)。
 
 神谷美恵子さん訳の『預言者』角川文庫品切なんですね。原文が気になってKindle版を購入しました(169円!)。英語は苦手ですが、Kindleなら内蔵辞書(プログレッシブ英和中辞典)引きながら読めるので便利です。内蔵辞書、仏和もあると嬉しいのになあ。
 

 

 

 

The Prophet

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